アメリカン・コミックスの単行本を紹介していくブログ。現在仕込み中につき仮営業。
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2001/01/01(月)00:03
Avengers Arena - Volume 1: Kill or Die (Marvel Now)
Avengers Arena - Volume 1: Kill or Die (Marvel Now)Dennis Hopeless Kev Walker

Marvel 2013-05-21
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■Avengers Arena - vol. 1: Kill or Die
■作:Dennis Hopeless/画:Kev Walker、Dave Johnson
■144ページ/カラー/ソフトカバー/15ドル99セント/ISBN:9780785166573

 2012年9月のマーベル・コミックス社の大規模なリランチ「マーベルNOW!」の一環として創刊されたタイトル。

 16人のティーン・エイジ・スーパーヒーロー/ヒロインが、謎のヴィランによって絶海の孤島に拉致拘束され、「これから君らには殺し合いをしてもらう」的に、最後の1人になるまで殺し合いを強要されるという話。

 ぶっちゃけたことをいえば、高見広春の小説『バトル・ロワイアル』のコンセプトをスーパーヒーローものに置き換えたものであり、単行本1巻の表紙はモロに映画版『バトル・ロワイアル』のジャケットのパロディとなっている。

バトル・ロワイアル [DVD]
バトル・ロワイアル [DVD]高見広春

東映ビデオ 2001-09-21
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※『バトル・ロワイアル』は、北米では2003年にVizメディアから小説版、TOKYOPOPからマンガ版(画:田口雅之)がそれぞれ刊行されている。あと深作欣二による映画版は2011年末から2012年にかけて方々の地方で公開され、カルト人気を獲得したり、2012年3月頃にDVD版が好調なセールスをあげたりとかそんな感じ(同様のコンセプトの小説『ハンガー・ゲーム』の映画版にぶつける形でDVD版をリリースしたら、ウケたらしい)。

 余談ながら、ティーン・ヒーローによる殺し合いというのは、DCコミックス社でも2008年に『テラー・タイタンズ』でやっている。

Terror Titans
Terror TitansSean McKeever Joe Bennett

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 筆者は『アベンジャーズ・アリーナ』のコンセプトを聞いたとき、「いまさら『テラー・タイタンズ』のイタダキか?」と思ったものだが、その後、今更どころか2012年に北米でプチブームになっていた『バトル・ロワイアル』のコンセプトを臆面もなくイタダイていることを知って、喜怒哀楽のどれともつかぬ嘆息を漏らした記憶がある。

 あと本作はミニシリーズかと思ったら、オンゴーイング・シリーズだった(上記の『テラー・タイタンズ』は全6話のミニシリーズだったので、なんとなくこちらもミニシリーズだと思っていた)。

 閑話休題。


 本作のストーリーをもう少々詳細にいうと、アベンジャーズ・アカデミー、ブラドック・アカデミー(本作が初出のイギリスのメタヒューマン訓練施設。キャプテン・ブリテンことブライアン・ブラドックが校長を務める)、それにランナウェイズのメンバーや、12話で打ち切られた『センチネル』の主人公、1990年代から活躍し続けてる古参ティーン・ヒーローだのといった、総勢16名の歳若の少年少女のスーパーヒーロー&ヒロイン予備軍が、X-メン系のマイナーなヴィラン、アーケードによって絶海の孤島(っぽい人造の施設)に放り出され、30日間の期限内に最後の1人になるまで殺し合いをする、という、実に陰惨な話。

 ミもフタもないことをいえば、ティーン・ヒーローが死と隣り合わせのサバイバル生活で、人間関係がギスギスしていき、衝動的に他人を害していく感じの悪趣味なドラマを見たい人(まあ、筆者だ)向けの作品で、それ以上でもそれ以下でもない。

 この第1巻の収録分(Avengers Arena #1-6。案外薄い)での作中時間は大体10日ぐらいが経過しているが、死人は片手で足りる程度と、まだまだ序章といった感じ。とはいえ人間関係のギスギス具合はいい具合に煮詰まりつつある。

 個人的には本作は、「マイナーな既存のキャラクターはアッサリ殺す」「新参キャラクターはきちんと掘り下げた上で殺す」といった、TPOをわきまえた殺しぶりができてるので、“この手のジャンル”としては今のところ及第点、といったところか。

 今巻の見所は、本作が初出となる、ブラドック・アカデミーの生徒たち(キッド・ブリトン、ブラッドストーン、アナクロニズム、エイペックス、ナラ。最後の2人は女性)。

 回想シーンで各キャラクターのいびつな人間関係(平行世界の英雄、というかガキ大将のキッド・ブリトンがエイペックスとナラに二股かけつつ、能力で劣るアナクロニズム、ブラッドストーンの2人を見下してる)を描きつつ、今巻の後半で、いかにも計算高そうなエイペックス(今巻では能力の詳細は語られないが「ああ、多分こういう系統の超能力を持ってるんだろうな」というのは読み取れる)の行動によって関係が崩壊していく様は、“この手のジャンル”の醍醐味といえるだろう。

 とりあえず、最終ページを見て、「ま、こういう結末になるわな」と、嘆息することは請け合い。

 次巻以降も、彼ら「死ぬべくして生み出された新キャラクター」らの行動に期待したい(悪趣味)。
  
  
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2001/01/01(月)00:03
Avengers/X-men: Bloodties
Avengers/X-men: BloodtiesRalph Macchio Matt Idelson

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■Avengers/X-men: Bloodties
■作:Bob Harras、Fabian Nicieza、Roy Thomas、Scott Lobdell/画:Steven Epting、Andy Kubert、David Ross、John Romita, Jr.、Jan Duursema
■144ページ/カラー/ソフトカバー/15ドル95セント/ISBN:9780785101031

 1993年度のアベンジャーズとX-メンのクロスオーバー、「ブラッドタイズ」全5話を収録したソフトカバー単行本。1995年刊。

 時系列的には、1993年夏のX-メンのクロスオーバー『フェイタル・アトラクションズ』の直後の出来事であり、「フェイタル・アトラクションズ」の事実上の完結編となる。

X-Men: Fatal Attractions
X-Men (The Uncanny X-Men)Scott Lobdell Peter David J.M. DeMatteis Larry Hama Joe Quesada

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 ちなみにタイトルのブラッドタイズ(Bloodties)は、「血縁・血族」のこと。正確には「blood ties」と間にスペースが入るが、まあ、カッコいいのでよしとする。

 そのタイトルの通り、マグニート(「フェイタル・アトラクションズ」事件の結果、植物人間になった)の血族(孫)であるルナが、マグニートの後継者を自称するファビアン・コルテスによって誘拐され、クイックシルバー(マグニートの息子)&X-メンと、クリスタル(クイックシルバーの元妻)&スカーレット・ウィッチ(マグニートの娘)&アベンジャーズが、コルテスの潜伏するジェノーシャに乗り込んで行く……というお話。

 ちなみにクイックシルバーは、この当時は政府のミュータントチーム、X-ファクターに所属……してたのだが、「フェイタル・アトラクションズ」事件の際に政府に失望し、その後『X-ファクター』第94号(1993/9。「ブラッドタイズ」の2ヶ月前)でチームを去っており、どこのチームにも所属していなかった……のだが、ストーリーの都合上、X-メンの一員だか居候的な立ち位置で本クロスオーバーに参加している。

 ジェノーシャは元々はミュータントを奴隷として酷使したことで繁栄した国家だが、1990年のX-メンのクロスオーバー「エクスティンクション・アジェンダ」にて、ジェノーシャ政府の背後で糸を引いていたキャメロン・ホッジがX-メンファミリーに打倒され、この時点では、ミュータントの権利を保障することを公言した新政権の下で復興(まあ、X-メン・ファミリーが暴れたんで、色々と荒廃したのよ)を進めていた所。

X-Men: X-Tinction Agenda
X-MenChris Claremont Louise Simonson Jim Lee

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 でー、ミュータントが解放されたジェノーシャだけども、依然、ミュータントを憎悪するマジストレーツ(ミュータント弾圧のためにキャメロン・ホッジが組織した軍団)が潜伏していたり、更なる権利向上を求めて運動を続けるミュータント組織や、コルテスにそそのかされて反政府活動を行うミュータント・テロ組織アンフォーギブンがいたりと、まあ、政情穏やかならぬ状況で、やがては市民(非ミュータント)とミュータントとの間に内戦も勃発する。

 ああ、あと「我こそがマグニートの真の後継者なり」と自称する、強力なミュータント、エクソダスなんかも、重い腰を上げようとしている(そもそもコルテスは、マグニートの信奉者の集団アコライツ内の権力争いでエクソダスに負けたので、ルナを誘拐する暴挙に出た)。

 一方で国連は、国連に協力してるメタヒューマンのチームであるアベンジャーズが表立ってジェノーシャの内政に干渉して欲しくなくて、国連の管理下にあるシールドを通じてアベンジャーズを牽制しようとしてる(けど、「行くな」といわれて「はいそうですか」と納得するキャプテン・アメリカたちじゃない)。

 またアベンジャーズのメンバーの1人、USエージェントは、大本はアメリカ政府に忠誠を誓う兵士なので、政府の超人活動対策委員会(CSA)のヘンリー・ガイリックと共に独自の任務に赴く。

 でもって、ミュータント問題の専門家であるプロフェッサーXは、大統領の要請でジェノーシャに行くことになって、ついでに密かにX-メンもジェノーシャに派遣していた……とかいう感じで、まあ、様々な勢力が入り乱れる、一大群像劇が、この「ブラッドタイズ」の醍醐味であるのだ。

 ……まあ、これらの設定が、本編ではロクに生かされてないのだけどな、ブッチャケ。


 実際のストーリーは、群像劇というよりは、プロフェッサーX、エクソダス、コルテス、クイックシルバー、クリスタル、それに何故だかブラックナイト(アベンジャーズの一員だけど別にミュータントじゃないし、ミュータント問題ともロクに接点がない)といったあたりの主要なメンバーが後ろに仲間たちを引き連れて右往左往してたら、なんか敵と出会ったり、戦闘したり、なんか偶然仲間と合流したりして、そろそろまとめに入ろうかというタイミングで突然デウスエクスマキナが降臨して、そいつ倒したから、一応、物語的には決着したんじゃねーの? とかいう具合で……まあ、1990年代に乱発された「出演者は豪華だけど、中身があんまりない」「イベントのためのイベント」な、クロスオーバーの典型といえばそれまでなのだが。

 まあそもそも、たったの5話では群像劇なんてのは無理だと思うが。

 個人的な感想としては「まあ、過度な期待はせずに」「この時期のX-メンのストーリーラインを抑えておきたい人なら」「ヒーローらが集うというシチュエーションだけでワクワクできる人なら」とかいった感じ。

 まあ、『X-メン』側の話は、ジョン・ロミータJr.とアンディ・キューバートが描いているので、そちらの名前に惹かれる方もどうぞ。

 ……でも最終話は、この2人じゃなくて、当時のアベンジャーズのペンシラーのスティーブン・エプティングが描いてるのが残念ですが(失敬な)。

 とりあえず、収録話は、Avengers (Vol. 1) #368、X-Men #26、Avengers West Coast #101、Uncanny X-Men #307、Avengers (Vol. 1) #369(収録順)。

 後の2012年に出たハードカバー版は、216ページにボリュームが増えてて、本作に登場したエクソダスのオリジンを描いた『ブラックナイト:エクソダス(Black Knight: Exodus)』ワンショット(48ページ)が追加で収録。

 まあ、ソフトカバーを無駄にプレミアつきで買うくらいなら、投売りされてるハードカバーを買うのが賢明。

Avengers/X-Men: Bloodties (Hardcover)
Avengers/X-MenBob Harras Andy Kubert

Marvel 2012-01-18
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