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2006/01/01(日)00:00
Fallen Son: The Death of Captain America
Fallen Son (Captain America)Jeph Loeb John Cassaday

Marvel 2008-04-23
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■Fallen Son: The Death of Captain America
■作:Jeph Loeb/画:Leinil Yu、Ed McGuinness、John Romita Jr.、David Finch、John Cassaday
■128ページ/カラー/ソフトカバー/13ドル99セント/ISBN:978-0785128427

 いわゆる『デス・オブ・キャプテン・アメリカ』のストーリーラインで、キャプテン・アメリカが死亡したのを受け、マーベル・ユニバースの各ヒーローらのとった様々なリアクションを描いたミニシリーズ(全5話)。

 先に個人的な感想を書くと、「キャプテン・アメリカが“死んでた頃”に読むと、非常に感慨深い作品」「生き返っちゃった今読み返すと、“茶番であるな”と、思ってしまう作品」。いや、内容自体は水準以上のクオリティにあるのだが。

 こう、マーベル・コミックス社というのは、「今盛り上げられるだけ盛り上げろ!」的な編集方針というか、それだけネタの鮮度が命(=腐りやすい)というか、まあ、そんな感じな会社なので、“旬”を逃しちゃうと、どうも読後感が上滑りしてしまうというか。

 閑話休題。

 本作は、「拒絶(DENIAL)」「怒り(ANGER)」「取引(BARGAINING)」「消沈(DEPRESSION)」「受容(ACCEPTANCE)」の全5章からなる。各章題は、エリザベス・キューブラー・ロスの著作にて紹介されている「5つの死の受容のプロセス」の各段階に基づく。

 ライターは、ジェフ・ロェブ。ロェブは2005年に息子サム(享年17歳)を失っており、そのときの経験を本作のライティングに活かしたという。――個人的には、「そういう経験をした作家」にあえてこういう作品を書かせるということに、思う所がないわけでもないが、まあ、結果としてこの作品に水準以上の完成度を与えているのだろうし、当人が納得して書いたのであれば、それはそれで、とも思う。


 なお、このシリーズ自体の企画者は、J.M.ストラジンスキーで、「5つの死の受容のプロセル」のアイデアもストラジンスキーのもの。

 それぞれの章の内容は以下のような具合。

第1章:拒絶(DENIAL)
 ウルヴァリンが主役。キャプテンが死んだとのニュースに対し懐疑的な彼は、自ら真相を確認するべく、デアデビルを伴い、キャプテンの遺体が安置されたシールドのヘリキャリアーへと向かう。ドクター・ストレンジの魔術により、首尾よく潜入に成功した彼だが、更なる真実を掴むべく、“寄り道”をする……。
 冒頭にはバッキー(ウィンターソルジャー)も登場。ウルヴァリンの誘いを断った彼自身も、後にヘリキャリアーに潜入することとなる。

第2章:怒り(ANGER)
 マイティ・アベンジャーズとニュー・アベンジャーズが主役。海岸で暴れるタイガーシャークを取り押さえに向かうマイティ・アベンジャーズ。潜伏先でポーカーに興じるニュー・アベンジャーズたち。いずれのチームも、キャプテン・アメリカの死が、メンバー間に微妙な空気をもたらしていた……。
 個人的には、スパイダーマン(ニュー・アベンジャーズ側)がキャプテンの死を悼み過ぎに思えて(マスクが脱げない程に泣きはらしている)、「そんなに親しかったのか?」と思わないでもない。

第3章:取引(BARGAINING)
「アベンジャーズ・ディスアセンブル」でアッサリ死亡し、「ハウス・オブ・M」で何故だか生き返ったホークアイが主役。自らが生きていたことを明かし、アイアンマンと接触した彼は、逆にアイアンマンから新キャプテン・アメリカになることを求められる。
 ゲストはヤングアベンジャーズのパトリオットとホークアイ。キャプテンの衣鉢を継いだホークアイが、キャプテンとホークアイに敬意を表した新世代ヒーローにディスられる皮肉な構図が見所。

第4章:消沈(DEPRESSION)
 第2章でウルヴァリンと口論になって外に出たスパイダーマンが主役。ベン叔父さんの墓を訪れたスパイダーマンは、偶然、母親の墓を訪れていたライノを殴り倒し(いい迷惑だ)、後をつけてきたウルヴァリンに多少、慰められる。
 キャプテンの死を悼むスパイダーマンの話の続き。……やはり個人的には、キャプテンとあまり接点のないスパイダーマンが、彼の死後にヒーロー活動を続けていけるのかと悩む姿はキャラクターを逸している感がある。――まあ、筆者はこの当時の『スパイダーマン』誌を読んでいないので、この指摘は的を外れているかも知れないが。
 ウルヴァリンがスパイダーマンを慰めようとキャップの逸話を語るのだけど、5秒でウソと見抜かれるあたりが好き。

第5章:受容(ACCEPTANCE)
 キャプテン・アメリカの葬式。キャプテンの長年の相棒だったファルコンが、キャプテンの偉大さを悼むスピーチをしていくお話。実質ファルコンの主役回だが、章題である「受容」を体現している人物は、実は露出の少ないトニー・スタークだったりする。
  
  
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